RWC SCore クラスタシステムソフトウェア
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技術研究組合 新情報処理開発機構（RWCP）並列分散システムソフトウェアつくば研究室で開発された RWC SCore クラスタシステムソフトウェア
は Beowulf（ベオウルフ）タイプクラスタではありません。Beowulf は TCP/IP プロトコル上のフリーソフトウェアの組合わせでクラスタシステムを構築しますが、SCore
は TCP/IP を使わない高性能クラスタ環境を提供するためのシステムソフトウェアです。SCore は以下の特長を有しています。
なお、RWC SCore
の維持・開発は、2001年10月に設立された PCクラスターコンソーシアム に引き継がれています。 |
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| １．高性能通信 |
PMv2 高性能通信ライブラリをクラスタコンピューティングのために設計開発しました。PMv2 は 10/100/1000 Ethernet
および Myrinet ネットワーク上で稼動します。共有メモリ機構を用いて SMP 上の通信にも PMv2 を使うことができます。MPICH-SCore
と呼んでいる PMv2 の上に構築した MPI 通信ライブラリが提供されています。MPICH-SCore は MPICH をベースにしています。MPICH-SCore
の性能を以下に示します。これは、RWC SCore II cluster 上での性能です。 RWC SCore II は、６４台の NEC 社製
Express Server (Dual Pentium-IIIs 800MHz, 512MByte Main Memory)を使用しています。 |
| Network |
Bandwidth
(MByte/sec) |
RTT
Latency
(microsecond) |
Myrinet(1.2Gbps)
Lanai9 in 33MHz
PCI64 |
146.9 |
20 |
| Gigabit Ethernet(Syskonect) |
73.4 |
61 |
| Fast Ethernet(EEPRO100) |
11.9 |
100 |
| Fast Ethernet x 2(EEPRO100) |
23.9 |
105 |
| Fast Ethernet x 3(EEPRO100) |
30.7 |
111 |
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凡例：
RTT Latency とはメッセージ往復の時間を指します。
Fast Ethernet x 2
は、２本の Fast Ethernet リンクを使った場合です。
Fast Ethernet x 3 は、３本の Fast
Etherner リンクを使った場合です。
Ethernet 用の PMv2 は、複数の Ethernet
リンクを使用して
通信バンド幅を向上させることができます。この機能は
Network Trunking と呼ばれています。 |
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| ２．効率良いコンピュータ管理およびシングルシステムイメージ |
Linux カーネル上に構築した SCore-D グローバルオペレーティングシステムは、クラスタの構成要素である コンピュータ全てを制御し、ギャングスケジューリングという手法を用いて複数の並列アプリケーションを
効果的にスケジューリングします。SCore-D はクラスタをあたかも単一並列コンピュータのように見せます。 |
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| ３．高いユーザビリティとアベイラビリティ |
SCore-D グローバルオペレーティングシステムはシングルユーザ、マルチユーザ、バッチジョブスケジューリングを 提供しています。さらに、高いアベイラビリティ（可用性）を実現するために、チェックポイント・リスタート 機能も提供しています。 |
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| ４．シームレスクラスタ環境 |
SCore を用いると、Ethernet でつながれた小規模クラスタからギガビット Ethernet や Myrinet のような ネットワークを使って構築された大規模クラスタまでをシームレスに利用することができます。ユーザは、
これら複数のクラスタ環境においても、それぞれのクラスタで使っているネットワークの種類を気にする ことなく、アプリケーションを実行することが可能です。
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SCore Cluster System Software Users
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技術研究組合 新情報処理開発機構（RWCP）は、RWCプロジェクトの研究成果の普及・実用化を促進するため、 SCore Cluster System
Software をオープンソースとして広く無償で提供してきました。その結果、400以上のサイトからソフトウェアがダウンロードされ、国内外で広く実用に供されています。主なユーザーを以下に示します。
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- Japan
- 分散電源を含む配電系統シミュレーター ： 三菱電機（株）産業システム研究所
- Volume Graphics Cluster ：産業技術総合研究所・ボリュームグラフィックス連携研究体
- NSPX01 PC-Cluster System ： 国立 岐阜工業高等専門学校
- （財）日本科学技術振興財団(JST)
- PrestoIII Cluster ：東京工業大学（松岡研究室）
- ＜86th of TOP500 Ranking as of November 2001＞
- Real Time Imaging System ：（財）先端医療振興財団
- Magi System ：産業技術総合研究所生命情報科学研究センター
- ＜39th of TOP500 Ranking as of November 2001＞
- United States
- Little Blue Penguin at Los Alamos National Laboratory
- TurboLabs
- England
- TOSCA at Oxford Supercomputer Center.
- COUPL+, a parallel library for grid-based applications, runs on the SCore
3 environment at Oxford University.
- Germany
- CLIC at Technical University of Chemnitz
- 528 Pentium IIIs 800MHz, Ethernet
- ＜126th of TOP500 Ranking as of November 2000＞
- Kepler at University Tuebingen
- 196 Pentium IIIs 650 MHz, Myrinet
- ＜215th of TOP500 Ranking as of November 2000＞
- ＜495th of TOP500 Ranking as of November 2001＞
- Parnass2 at University of Bonn
- Comyc at University of Mannheim
- IWR Clusters at University of Heidelberg
- France
- Little TiPI at LRI of Paris XII University
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SCore Cluster System Software の商用化の動き
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SCore のインストールサービス、或いは、SCore をプレインストールしたPCクラスタシステムの販売等、 SCore Cluster System
Software の商用化が着実に進展しています。
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RWC SCore Cluster IIIe
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| Cluster specification |
| - # of Hosts : |
512 Hosts (1,024 Processors) |
| - Network : |
Myrinet 2000 (2.0Gbps) Serial cables |
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Fast Ethernet x 2 (100Mbps) |
| Host specification |
| NEC Express 5800 120Ra-1 Server |
| - Processor : |
Dual Pentium III 933MHz |
| - Memory : |
512MB |
| - Chipset : |
Server Set III LE |
| - Local Disk : |
9GB SCSI x 2 |
| - I/O Bus : |
64bit 33MHz PCI |
| A rack holds |
| - 32 Hosts |
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| Number of Racks |
| - 18 Racks (16+2) |
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| Software |
| - OS : |
Turbo Linux 6.1 Server (Linux 2.2.16) |
| - System Software : |
SCore 4.1pre, MPICH-SCore |
| - Compiler : |
MPC++, gcc, g77, egcs, KCC, PGI, Fujitsu |
| Peak Performance |
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955.4 GFlops |
| Linpack Results |
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548 GFlops (960PE) |
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618.3 GFlops (1,012PE)
＜40th of
TOP500 as of November
2001＞ |
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住商エレクトロニクス
