技術研究組合 新情報処理開発機構 理事長　北岡　隆

このたび、RWC '97シンポジウムを開催致しましたところ、遠く海外からのご参加を含め多数の方々のご参加を賜わり、誠にありがとうございます。また、通商産業省の中川機械情報産業局長をはじめ、各界から多数の来賓の方々のご出席を賜わり、厚く御礼を申し上げます。

RWCプログラムは、1992年度より通商産業省からの委託を受け、関係機関とも協力して研究開発を進めてまいりました。本RWCプログラムは、新しい情報技術パラダイムの展開を目指して、長期的な視点で情報技術のブレイクスルーを日本から世界に発信しようという大変重要な試みであります。

これは、大変チャレンジ性の高いプロジェクトであると思います。私は、研究開発においても企業活動においても、チャレンジすることが大切であると思っております。研究に携っておられる方々には、是非良い成果を出していただきたいと念願しております。

このたび、本プロジェクトの５年目に当り、これまでの成果をデモンストレーションも交えてご披露し、かつ学術的議論もさせていただくことになりました。

デモンストレーションでは、パーソナルコンピュータに実装された音声とジェスチャの統合理解、顔画像と音声の認識などのシステムがどこまで性能を発揮できるかなど、今日までの成果を是非ご覧いただきまして、ご意見を頂戴できればと思っております。

私は、これらの成果がさらに発展し、あたかも人と対話するように使えるコンピュータ、大規模な社会現象を正確、かつ速やかに把握できる情報システムが実現することを期待しております。これらの成果は、デファクトスタンダードとして世界の人々に使ってもらえるものと信じております。

また、このプロジェクトは新年度から「次世代情報処理基盤技術開発事業」という新しい名称の下に、一層充実した構想として推進されることになりました。その新しい方針も本シンポジウムで披露されますので、これもお聞きいただければと思っております。

今回のシンポジウム開催に当たり、東京大学の田中英彦先生をはじめ、いろいろな方々並びに団体からのご協力、ご支援をいただきましたことに対し、厚く御礼を申し上げます。また、通商産業省および同省工業技術院電子技術総合研究所には、強力にご後援いただきましたことに厚く御礼申し上げます。最後に、このような技術開発の努力が今後も営々と継続され、21世紀の情報化社会の進展のお役に立てることを心から念願致しまして、私のご挨拶と致します。

どうもありがとうございました。